堀 節子アーティスト

フランスラングを選んだ理由 Pourquoi j’ai choisi France Langue ?

現在、フランスワーキングホリデーでパリに住んでいます。日本で1年間フランス語を勉強してからフランスに来ました。フランスラングはある留学説明会で知りましたが、手頃なコース料金だったこと、そして初めての海外長期滞在でフランスに知り合いがあるわけでもなく少々不安もありましたので、日本人スタッフが常駐しているということを最優先して選びました。

フランス語コース Cours de français

フランス語コース私が選択したのは週2回のゆったりペースでフランス語を勉強できる3ヶ月非集中コース。学生ビザは週20時間以上の授業をとる必要がありますが、フランスワーキングホリデービザですと授業時間数の規制がないので自分の好きなリズムで勉強ができるのもメリットのひとつです。いかにも文法、文法していない授業で先生達もユーモアたっぷりの楽しいクラスです。

フランス語の先生たち Mes professeurs de français

フランスラング、ワーキングホリデー、フランス語教師エマニュエル先生は中国に長年暮らしていたことがあり、アジア系留学生はシャイでクラスで発言することが苦手で戸惑いがあること、アルファベット文化ではないため読み書きに時間がかかることなど、私たちのハンディーを良く理解してくれていて各自の弱点に合わせて適切に指導してくれます。最初、私のクラスは入門レベルでしたのでフランス語で先生が説明しても生徒達がなかなか理解できず、なかには英語で説明する先生もいるようですが、エマニュエル先生は英語すらできない受講生を気遣って、先生自身、英語がまったく話せないふりをしながら英語は決して使おうとしないで、私達が理解できるまでフランス語で根気強く説明してくれる姿勢がとてもありがたいと思いました。

シンチア先生はいつも元気一杯で楽しくわかりやすくて、私達が問題を解いている時にも順番に回りながら一人ずつきめ細かくチェックしてくれたり、時には生徒達がたどたどしいフランス語で突飛な発言をしても決してイヤな顔をすることなく温かく見守ってくれる素晴らしい先生です。

フランス美術史講座Cours d’histoire de l’art français

フランスラング、ワーキングホリデー、フランス美術史講座文明講座では、ジョン=エリック先生のフランス美術史講座が面白かったです。前学期は19世紀、今学期は20世紀、大好きな現代アートではChristo クリスト、Jean-Pierre Raynaud ジャン=ピエール・レイノーの制作過程も勉強しました。キューバ出身のアーティストFelix Gonzalez-Torres フェリックス・ゴンザレス=トレスの飴のインスタレーション作品が好きなのですが、授業で勉強するまでは、彼自身の父親に捧げるオマージュ作品だとは知りませんでした。ジョン=エリック先生がこの作品を観に行った際に、子供達が作品であるはずの飴玉を食べていたのでびっくりしたというエピソードには思わず笑ってしまいました。

クラスメートたち Mes camarades de classe

クラスメートはノルウェー、スウェーデン、アメリカ、シンガポールからと実に国際色豊かです。3ヶ月非集中コースにはオーペアビザでフランス人家庭に住み込みで家事手伝いやベビーシッターをしながらフランス語を勉強しに来ている若い留学生達が多いです。シンガポール人のクラスメートの女の子は私が風邪をひいて休んだ時など、わざわざ電話してきてくれて宿題の箇所を教えてくれたりとみんな親切です。よく皆で一緒に飲みに出かけたり、音楽祭の夜にはあちこちの街角で無料コンサートが開催されるのですが、私達は3区のテクノ系のコンサートに出かけました。皆にせがまれて寿司パーティーを開いたこともありますが大好評でした。

フランス語コース

パリのアパート探し Recherche d’un studio à Paris

パリのアパート探しはなかなか大変ですが、私はアメリカンチャーチの掲示板で貸し部屋を見つけました。以前から住んでみたかった憧れのマレ地区でピカソ美術館のすぐ近く、大家さんはソルボンヌ大学映画史の教授のご主人と奥様。優しく親切なご夫妻で家賃も手頃、とても良い物件で家探しは苦労しましたが今の所は最高です。パリの中心地なので徒歩で何処へでも行けるし、夜、女の子が一人で歩いていても安心です。アートギャラリー、アート系のブックショップ、お洒落なブティックも多い界隈です。日曜大工用品の専門デパートBHV にも歩いて行けます。

憧れのマレ地区で暮らす Vivre dans le Marais

憧れのマレ地区で暮らすマレ地区では家の近所で楽しいことがしょっちゅうあります。たとえば日本でよく観ていたフランス映画に出演している俳優に出会ったり、素敵な花屋さんでパーティーをやっていて前を通りかかっただけなのに招待されたり、舗道でヒップホップのミニコンサートをしていて皆で踊ったり。先日もオリーヴオイル専門店の前を通りかかったら同じ年の店員さんに呼びとめられてたどたどしく会話をしていると、フランス語を教えてくれて難しいRの発音の仕方のこつを教えてくれました。ワールドカップは区役所の大スクリーンでよく観戦しましたが、パリジャンたちの応援振りが日本とは違ってずっと人間臭いんです。フランスチームが勝った夜は、車やバイクがクラクションを思い切り鳴らしながらフランス国旗をかざして街中を走り回るところが面白かったです。

滞在費とアルバイト Budget et mon petit bulot

1年間の滞在費として150万円用意してきました。東京で仕事をしながら貯金したものです。予算ぎりぎりなので生活費の足しに、現在、週数回、5才のフランス人の男の子のベビーシッターをしています。子供に接していてああこういう風に表現するといいんだなといったようなフランス語の発見もありとても勉強になります。最近、プランタンデパートで免税手続きのアルバイトを始めました。自分にこんな改まった接客業ができるのか不慣れで多少心配はありますが、社員の方々が皆さん親切でとても面倒見がよいので頑張ってみようと思っています。普段から節約に心がけていますが、先日、髪が伸びてきたのでカットモデルで無料でカットしてもらい少し大胆なメッシュを入れてもらいました。日本のヘアーサロンとはまったく違いカルチャーショックで面白かったです。ありえないくらいアバウトで皆楽しみながら仕事をしていて、お客様扱いをあまりされずかえってリラックスできました。そのうえお茶とお菓子まで出してくれました。

私のアート Mon art

Galerie Yvon Lambertというマレ地区の有名な現代アートギャラリーのライブラリーに自分の作品を売り込みに行きました。もともと引っ込み思案なのでとても勇気がいりましたが、せっかくなら自分の好きなアーティスト達の本やカタログを取り扱っているアートライブラリーにしようと、自分の作品を置いてもらえるよう思い切って頼んでみるとなんとOKをもらえたのです。今、私の作品が、尊敬するアーティストたちJohn Lurie、Anselm Kiefe、Mike Millsらのアートブックの隣に置かれているんです!そして、アニエス・ベーギャラリーにも作品を置かせていただくことになりました!担当者の方も非常に親切な方で安心しました。今後も展覧会の可能性をさらに広げていきたいです。カフェやアトリエなど必ずしもギャラリーでない場所でも肩肘張らずに展覧会が開けるところがいかにもパリらしくていいなと思います。

私のアート

パリの好きな美術館 Mes musées préférés à Paris

パリの好きな美術館暮らしてみて初めてわかったことは、多くのギャラリーで常に展覧会が開かれていて、大物アーティストの作品が日々身近に感じられること。パリではアートが日常。またお金がなくてもコンサート、美術館など無料で楽しめることが沢山あり、歩いているだけで楽しいです。たとえば、パリ市立の美術館の常設展はいつでも無料、国立美術館は毎月第1日曜日無料と日本ではとても考えられません。パリで好きな美術館は、ピカソ美術館、カルティエ現代美術財団、ロダン美術館、パレ・ド・トーキョーです。現代アートのファンですが、宗教画も好きで教会に行くと心が落ち着きます。

ピナ・バウシュPina Bausch

先日、ある夢がかないました。フランスラングの課外活動で、以前からずっと憧れだったPina Bauschのバレエ公演を観に行きました。東京なら数万円のチケットですが、パリ市立劇場で数千円で観ることができました。しかも前から10列目の中央席でダンサーたちの鼓動が伝わってくるほどの至近距離で感動しました。ダンサーたちの筋肉すらもまるで衣裳の一部であるかのように表現されていたり、また背が高かったり、小さすぎたり、華奢すぎたりと必ずしも完璧な体格ではない各自の欠点がPina Bauschの演出により逆に長所となって生き生きと前面に出され、各ダンサーの人間性を通してPina Bauschのユーモアや世界観がひしひしと伝わってくるようでした。

フランス人の友達 Amis français

20才で初めてパリに10日間来た時、隣の人が気軽に話しかけてくるなど人との自然な出会いに心を動かされ、それ以来パリに暮らしてみたいとずっと思っていました。またアーティストにとって東京よりもパリの方が活動しやすい街だと思います。パリで一番大切なことはとにかく毎日を楽しむこと!フランス語ももっと頑張って上達してフランス人の友達を沢山つくろうと思っています。